データ分析記事 / 2009年67.1%から2019年48.8%へ——投票率の最高・最低を実データで比較

鳩山由紀夫
2009年・全国最多得票

河野太郎
2012・2017・2021年・全国最多得票

野田佳彦
2024年・全国最多得票
2009年67.1%から2019年48.8%へ——投票率の最高・最低を実データで比較
衆参あわせて実際に集計できる12回の国政選挙を、推定投票率で並べる。最高は政権交代選挙の2009年衆院選、最低は2019年参院選——政権交代選挙は本当に投票率を押し上げたのか、その効果がどれだけ続いたのかを見る。
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有権者の3人に2人が投票所に行った選挙と、半分も行かなかった選挙。その差はわずか10年しか離れていない。2009年衆院選の推定67.1%から2019年参院選の48.8%まで——同じ国の国政選挙で、投票率は18ポイント以上も振れている。このサイトが実データとして再構成できる国政選挙は、衆院選7回(2009〜2026年)・参院選5回(2013〜2025年、2010年は元データの構造上の問題で対象外——本文末に理由を記載)の合計12回。それぞれの推定投票率(サイト共通の方法論による推計)を計算し、この振れ幅の中身を見ていく。
最高は2009年衆院選、最低は2019年参院選
2009年
最も高い
2009年8月 第45回衆院選:推定67.1%
2019年
最も低い
2019年7月 第25回参院選:推定48.8%
12回
対象
衆院7・参院5
最も投票率が高かったのは2009年衆院選(推定67.1%)——民主党への政権交代が実現した選挙で、自民党政治への評価が争点化し、有権者の関心が大きく高まったことが背景にある。最も低かったのは2019年参院選(推定48.8%)——ピークからちょうど10年、有権者の半数が投票所に行かない水準まで沈んだことになる。
データを表で見る
| 2009 | 2012 | 2014 | 2017 | 2021 | 2024 | 2026 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 衆院選 | 67% | 57% | 50% | 53% | 55% | 52% | 54% |
データを表で見る
| 2013 | 2016 | 2019 | 2022 | 2025 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 参院選 | 50% | 53% | 49% | 52% | 55% |
投票率の高低は、個人の得票記録にもそのまま刻まれる
全国の投票率の増減は、個々の候補者の得票数にも直接反映される。各衆院選で全国最多の票を集めた小選挙区候補を並べると、投票率最高の2009年には北海道第9区のはとやま由紀夫氏(民主党)が201,461票を集めている。
| 年 | 全国最多得票の小選挙区候補 | 得票数 | 全国推定投票率 |
|---|---|---|---|
| 2009 | はとやま由紀夫(民主党、北海道第9区) | 201,461 | 67.1% |
| 2012 | 河野太郎(自由民主党、神奈川県第15区) | 192,604 | 56.7% |
| 2014 | 小泉進次郎(自由民主党、神奈川県第11区) | 168,953 | 50.3% |
| 2017 | 河野太郎(自由民主党、神奈川県第15区) | 159,647 | 52.7% |
| 2021 | 河野太郎(自由民主党、神奈川県第15区) | 210,515 | 54.6% |
| 2024 | 野田よしひこ(立憲民主党、千葉県第14区) | 145,821 | 51.6% |
| 2026 | 高市早苗(自由民主党、奈良県第2区) | 193,708 | 53.6% |
常連は神奈川県第15区の河野太郎氏で、2012・2017・2021年の3回で全国最多得票。意外なのは、7回を通じた個人最多得票(2021年・河野氏の210,515票)が、投票率最高の2009年(鳩山由紀夫氏の201,461票)ではなく低投票率の2021年に出ていることだ——全体の投票率と「最強の個人地盤の得票」は必ずしも連動しない。一方で年ごとの全国最多得票は2024年の145,821票(野田佳彦氏)から2021年の210,515票まで大きく振れており、その年の接戦の構図や選挙区の有権者数にも左右される。得票数の全国1位は「人気の全国1位」と同義ではない、という注意書きを添えた上で、投票率という全国集計の裏にある個人単位の数字として並べておく。

写真: 首相官邸 (CC BY 4.0)

写真: デモクラTV (CC BY 3.0)

写真: Makochan12.9 (CC BY-SA 4.0)
「政権交代」への期待は投票率を押し上げるが、長続きしない
2009年をピークに、その後の衆院選(2012・2014・2017・2021・2024年)は50〜56%台で推移し、一度も60%台にすら戻っていない。2026年は2024年からやや持ち直しているが、参院選も含め全体として「政権交代への期待の高まりが一時的に投票率を押し上げ、その後は元の水準に戻る」というパターンが12回の実データから見て取れる。
この記事の数値はすべて、総務省公表の候補者別・市区町村別得票や2020年国勢調査などの公的データから、当サイトが独自に集計・計算したものです。チャートも既存の描画ライブラリではなく、このサイト独自のコンポーネントで生成しています。 手法の詳細は各セクションの注記、サイト全体の前提・データの範囲・既知の制約は 計算方法ページ に集約しています。
